コンクールは子どもたちの成長を促す貴重な機会ですが、その後のレッスンがさらに重要だと考えております。
コンクールで得た課題を次にどう活かすか、保護者と共有しながら基礎を積み上げる姿勢が、生徒たちの成長を支えています。
結果にこだわるのではなく、経験を大切にし、継続的な挑戦を通じて得られる確かな成長。
その背景には、生徒や保護者とともに未来を見据えた私の前向きな指導哲学がございます。
動画の書き起こし(要約)
(00:04) 質問:コンクールに関するお話ですが、よく耳にするのが、コンクールに向けて先生が生徒さんたちを一生懸命指導されるあまり、コンクールが終わった途端にエネルギー切れしてしまい、ぐったりされるということです。もちろんレッスンは続くのですが、一度休息を取らないと次の行動に移れない、というお話を伺うことがあります。 ただ、林先生の場合は、コンクールが終わってもすぐに次に向かっていらっしゃるという印象を受けます。疲れることなく常に動き回っていらっしゃるように見えるのですが、その違いについて、先生ご自身はどのようにお考えですか?
(01:12) 以下、林:そうですね。まず、生徒たちはそれぞれのコンクールに出場しますよね。賞を取る子もいれば取れない子もいますが、コンクール後のレッスンが一番上達するんですよ。本番では自分の力を出し切っているはずなんですが、その後のレッスンで「成長したな」と感じられる瞬間が多いんです。 これは私だけでなく、小さいお子さんの場合はお母さんも同じように感じるようで、「成長しましたね」とおっしゃることが多いです。ただ、そのまま放っておくと、成長がそこで止まってしまうこともありますよね。だから、コンクールで得た課題を次にどう活かすかが重要だと思っています。 例えば、講評で「この点に注意しましょう」といったアドバイスをいただきますよね。それを参考にしながら、日々の練習や基礎練習を大切にしていかないといけない。土台作りというのは、コンクールが終わってから次の申し込みまでの期間、あるいは常に続けておかないと、間に合わなくなってしまいます。
(03:21) 私自身、本番がないと少しホッとする部分はありますが、やはり日々のレッスンが大事だと思っています。コンクールに出る生徒も出ない生徒も、同じように基礎を積み上げていく必要があります。 生徒さんや保護者の方々には、ブログや教室便り、個別のやり取りを通じて、「次の目標に向けて頑張りましょう」と常に前向きな声掛けを心がけています。そうすると、自然と「次はこういうコンクールに出てみたい」といった話が出てくるんですよ。
(05:35) 教室のラインやブログなどで「来月はこのコンクールがありますよ」といった情報を発信するようにしていますが、それも強制ではなく、親御さんたちがそれを見て、「こういうものがあるよ」と子どもたちに伝えてくださるようです。
(06:40) やはり、コンクールに継続的に出場することで、場慣れしていき、本番での緊張感にも慣れていくと思います。それが結果的に本番での実力発揮につながります。一度きりではなく、何度も出場することで得られるものが多いと感じています。
(07:45) コンクールでは、たとえ小さな子でも、舞台に1人で立ち、演奏を終えるまで自分で全ての問題を解決しなければなりません。こういった瞬時の判断力や問題解決能力は、日々のレッスンだけでは得られないものです。その経験を親御さんにも共有し、「子どもがこんな風に成長していますよ」とお伝えすると、皆さん納得されます。
(09:55) 結果だけにこだわらなければ、コンクールは本当に子どもたちにとって貴重な経験です。それを保護者の方々と共有し、子どもの成長を見守っていく。この姿勢を大切にしているからこそ、続けてこられたのだと思います。
(11:01) コンクールは成長を促す手段の一つです。継続的に出場することで、確実な成長を実感できます。それが目に見える成果につながる場合もあれば、そうでない場合もありますが、成長そのものを大切にしていきたいと思っています。
まとめ
コンクール後の先生のエネルギー差
- 一部の先生はコンクール準備に全力を注ぐため、終了後にエネルギー切れで疲れてしまう。
- 一方、コンクール後も休まず次の指導に向けて動ける先生もいる。
コンクール後のレッスンの重要性
- コンクール後のレッスンは、生徒が最も成長を実感できる時期である。
- 生徒の成長は、指摘された課題を次に活かすための日々の練習が鍵となる。
基礎作りの継続の必要性
- 基礎練習をコンクールのない時期も続けることが重要。
- 日々の練習が次のコンクールの準備に繋がる。
指導者の視点と親子との連携
- 指導者は、コンクールを成長の場として捉え、生徒と親にポジティブな目標を示している。
- 親子は一緒にコンクールを経験することで、演奏の良し悪しを直に感じ、成長を共有する。
コンクールの継続的な参加の意義
- 1回限りではなく、定期的に参加することで本番力や自己解決能力が磨かれる。
- コンクールは成長を促す手段であり、目標として活用される。
コンクールを通じた指導者自身の成長
- コンクール指導を通して、指導者自身も成長し続けることができる。
結果だけに囚われない考え方
- 成績や結果よりも、貴重な経験としてコンクールに挑む姿勢が重要である。
- 親も子も成長を実感することで、継続して参加するモチベーションが生まれる。
コンクールの目的は「成長」
- コンクールそのものが目的ではなく、成長を促すための手段である。
- 成果に結びつかない場合でも、成長の過程が価値となる。
コミュニケーションと情報発信の重要性
- ブログや教室内での情報発信を通じて、生徒や親に次の目標を提示する。
- 強制はせず、自然な形で挑戦意欲を引き出す工夫がされている。
継続的な成長のサイクル
- 指導者、生徒、保護者の三者が共に成長し続けることが、コンクール参加を通じて実現される。